10月誕生石 トルマリン 意味 由来 電気石 

【和名 : 電気石(でんきせき)】

トルマリンは、様々な成分元素が混ざり合い、複雑な組成をした珪酸塩鉱物を総称する、5分類13種類からなるグループ名で、1つの鉱物としては最多のカラーバリエーションを持っています。

含まれる成分により分類し、特に、含まれる不純物によって多彩な色合いを見せる、【エルバイト】に分類されるものをトルマリンと呼ばれています。

トルマリンはオパールに並ぶ10月の誕生石として知られています。

トルマリンの石言葉

希望・調和・成功・健康・精神安定・コミュニケーション・人間関係

トルマリンの言い伝え語源

トルマリンは、シンハリ語で【ジルコン】という意味の【turmali・トルマリ】に由来します。

両端にプラスとマイナスの電極をもち、加熱することにより静電気を帯びることから【電気石】と呼ばれています。
古くからさまざまな民族の間で、神聖な儀式にはもちろん病気の治療にも用いられてきたといいます。
この電気的な性質を発見したのは、アムステルダムの宝石商人といわれており、日なたに置いてあったトルマリンが埃を引きつけているのを見て宝石商人たちは、その石をタバコの灰を吸い取るのに使用したと伝えられています。

その他、古代のシャーマン(呪術師)は、霊性を研ぎ澄ませ、多くのメッセージを受け取るために、この石を身につけていたといわれています。
そしてネイティブアメリカンは大自然の強力なエネルギーをもたらす石として崇め、大切な儀式の際には【聖なるひらめきを与える石】として用いたと伝えられています。

トルマリンの効果・意味

トルマリンは摩擦したり熱を加えると静電気を発生する以外にマイナスイオンを発生させる為、身体にリラックス効果を与える事で心身を浄化し心を安定させストレスを軽減させる効果があると言われています。

その他、コミュニケーションや人間関係に広がりを与え、そして精神的な成長のサポートをしてくれると云われています。

※赤(ルベライト) 出会い・恋愛運の向上

※紫(シベライト) 直感や創造力の向上。

※緑(ヴェルデライト) 精神と肉体との調和をはかり、活性化させる。

※青(インディゴライト) 精神、ストレス緩和。

※黄・褐色(ドラバイト) 芸術性、想像力の向上。

※黒(ショール) 不安や恐怖からの解放。精神的な健康をもたらす。

※無色(アクロライト) 他のトルマリンと組み合わせることでそれぞれの効果を高めてくれると云われています。

※ネオンブルー・ネオングリーン(パライバ)人生に希望を与えてくれると云われています。

トルマリン 浄化・お手入れ方法

基本的にどの浄化方法にも適しています。

※クラスター・セージ・日光浴・月光浴・流水・サザレ浄化等がお勧めです。

トルマリンの主要原産国

ブラジル・アメリカ・タンザニア・ケニア・マダガスカル・ジンバブエ・スリランカ・モザンビーク等から産出されます。

もっとも産出量が多いとされるのがブラジルのミナス・ジェライス州のトルマリンで、色彩が豊かなことで知られています。
希少とされている無色のトルマリンは、アメリカのカリフォルニア州から産出され、ロシアのウラル地方では、赤や紫、青などのトルマリンが産出されます。

トルマリン 鉱物学データ

トルマリンは、様々な成分元素が混ざり合い、複雑な組成をした珪酸塩鉱物を総称する、5分類13種類からなるグループ名で、1つの鉱物としては最多のカラーバリエーションを持つ石になります。含まれる成分によって分類され、不純物によって多彩な色合いを見せるのが、【エルバイト】に分類されるトルマリンになります。

【エルバイト(Elbaite)】とは

アクロアイト(achroite):無色のもの。ギリシア語のアクロス(akhroos 無色の)を語源とします。

ルベライト(rubellite):マンガンを含む。赤~濃いピンクカラーのもの。ラテン語のルベルス(rubellus 赤い)を語源とする【赤い石】の意味で、ルビーも同じ語源になります。淡いピンクのものはピンク・トルマリンと呼ばれます。また、赤から赤紫のトルマリンはシベライ ト(siberite)と呼ばれることがあります。

インディゴライト(indigolite):鉄を含み青とも緑とも言える複雑なカラーを持ちます。

パライバ(paraiba):銅を含み非常に彩度の高いネオンブルー・グリーンのトルマリンです。

ヴェルデライト(verdelite):鉄かクロムを含む。緑を主要色とするもの。ラテン系の言葉で「緑の石」と言う意味ですが、ブラジルで多く採れる緑の石が通称、ヴェルジリータと呼ばれていた名前に由来します。

クロム/クロモライト(chrome/cromolite):強い緑色のトルマリンでグリーン・トルマリンのグリーンは鉄に起因していますが、こちらは クロムに起因しています。着色成分がバナジウムが主因なので、本来はバナジウム・トルマリンと呼ばれるべきものですが、いまだにクロム・トルマリンと呼ば れています。

バイカラー(bi-Color):一つの石の中に多色が含まれているもの。同心円状に多色の色を示すものは、輪切りにした西瓜のように見えるため、ウォーターメロン・トルマリン(watermelon)と呼ばれています。

リディコタイト(Liddicoatite):中心から放射線状に三角のカラーゾーニングを示すものをと呼びます。その三角が有名なベンツのマークに見えることから、【メルセデス・スター Mercedes star】という愛称で呼ばれています。

ドラバイト(Dravite):マグネシウムが含むトルマリンで、琥珀色から濃い茶色、黒色をしており、透明なものも見られます。名前の由来 はスロヴェニアで発見されたドラウ河のDobrovaの地名からつけられたと云われています。マグネシウムを含み、かつ着色成分がクロム要因のものをクロムドラバイト (Chromdravite)、クロム・トルマリンとも呼ばれています。

ショール(Schorl):黒いもの。大量の鉄を含み、和名では鉄電気石と呼ばれており、ショールは、宝石名として使われている場合もあります。このトルマリンは脆く宝飾用には使えなかったため、ショールというのは”不用な鉱物”という表現の名前で呼ばれるようになったものになります。ブラック・ト ルマリンとも呼ばれています。

英名 : Tourmaline

和名 : 電気石

組成 : XY9B3SI6027 (X)Ca,Na,K,Mn (Y)Mg,Fe,Al,Cr,Mn,Ti,Li

色  : 無色、黒色、緑色、青色、水色、赤色、ピンク色、紫色、黄色、橙色

光沢 : ガラス光沢

条痕色: 無色

結晶系: 六方晶系(三方晶系)

へき開: 一方向に不完全

硬度 : 7~7.5

比重 : 3.03~3.31(種類により変化)

鉱物種名 : 天然トルマリン

宝石名  : トルマリン